盗品を買取してしまった体験談 その1

今回は盗品を買取してしまいましたリサイクルショップの方にお話をお伺いしました。

リサイクルショップ(古物商)を運営していますと盗品を売ろうとする人に当たる事があります。

あからさまに盗品だと分かる場合には理由を付けて断る場合もありますが、基本的には相手を見ただけでは盗品かどうかは判断する事が出来ないのが実情となります。

盗品を買取してしまい起こった事を書いて行きますので、皆様のお役に立てばと思います。

出張買取で盗品を買取してしまった!

引っ越しをするので不要な物を買取して欲しいと出張買取のご依頼を頂きお客様の家(マンション)に買取にお伺いしました。

今回買取の際に立ち合い頂きましたのは男性の方でしたが、お話を聞いたら彼女と同棲しているとの事でした。

家電、オーディオ、ゲーム機、その他諸々お見積りを行い買取の承諾を頂いたので一式を買取をして運び出しをしてお店に持ち帰り確認をしてお店で販売を行いました。

翌日女性の方から電話にて問い合わせが来て、〇〇〇(住所)で買取を行いましたか?と問われましたので、お話をお伺いしたところ女性は買取伝票を見てリサイクルショップに問い合わせをして来たとの事でしたので、リサイクルショップは買取を行っていましたのでお部屋の品物を買取した事を女性に伝えました。

そうすると女性は部屋にある物は全て女性の物で男性は彼氏ですが居候であり、男性の物ではなく盗まれた物なので返して欲しいとの事で問い合わせをして来たとの事です。

男性は逃げてしまい電話もつながらず、物も無いので生活もできず困っているとの事でしたが、リサイクルショップ側としましては正規の手順踏まえて買取を行っておりますので、警察に被害届を出して警察から返却命令が出ないと返す義務はありません。

現状本当の事か詐欺なのか真偽のほども確かではないので、女性に警察に被害届を出して警察から返却命令が出ましたらお返しする旨伝えた所、女性は警察に被害届を出しました。

女性が警察に電話をした直後に警察からリサイクルショップへ連絡が入り、品物を持ち主に返却する必要があるので品物を引き取りに行くと連絡が入り後ほど警察が盗品を回収しに来ました。

警察がリサイクルショップに来た際に状況の説明を求められ買取時の状況、買取台帳、身分証の確認など状況の説明を行いました。

買取した品物の一部が既に販売済みで売れてしまい、買取品の8割程度の品物しかありませんでしたが、調書と付け合わせをして回収していきました。

販売してしまった分については仕方がないので残っている分だけ回収していき、持ち主の方へ返却されました。

もちろん買取した際に支払った代金は返却されませんので10万円ほど損失になります。

後日盗まれた女性の方から全てではありませんがある程度品物が戻った事でお礼のお電話を頂いたとの事でした。

警察が品物を回収して行く際に犯人を捕まえましたらご連絡をしますとの事でしたが、連絡は来ていないそうです。

盗品を買取してしまった際のポイント

本人の物ではない物を買取してしまったために事件に巻き込まれる事になってしました。

その際のいくつかのポイントがありますが気になるポイントを聞いてみました。

盗品だと気が付かなかったのか?

此方のリサイクルショップでは買取時に何気ない話などしながら状況などを確認しているようですが、話などスムーズで疑う点は感じられなかったようです。

今回はお宅にお伺いして諸々の品物を買取している点など珍しいパターンである点も気が付きにくかった一因かと思います。

買取に際しての手続き

身分証明書(免許証)で本人確認を行っており、古物台帳もつけており正規の手順で購入していましたので警察から罪に問われる事はありませんでした。

買取時には身分証明書による本人確認などが必要であり古物台帳を付ける必要があります。

盗品の買取など事件時には警察の方が古物台帳を確認しに来ます。

盗品は元の持ち主へ返却する必要がある

盗品については盗難届が出されて返却命令が出された際には古物商(リサイクルショップ)は元の持ち主に返却をしないとならず、無償で返却する事となります。

返却する際には調書と付け合わせをして返却しました。

売れてしまった物は?

盗品であっても知らずに買い入れて売れてしまった品物については返す事が出来ませんので、返却する必要がありません。

警察の方でも売れてしまった分についてはどうしようもないという対応でした。

盗品を買取すると損をする

買取時に支払った代金に付きましては、盗品を売りつけた相手に返金を求める事となる為、古物商(リサイクルショップ)犯人と交渉が出来ない限り大損となります。

盗品を売りつけた男性について電話もつながらず居所も分からないため交渉する事も出来ず、現実的に代金の返金を求める事は困難だと思われます。

犯人を捕まえたら連絡しますとの事でしたが、連絡は来ていないので捕まっていないのか連絡を忘れているのかだと思われますが、逮捕の期待は低いのかと思われます。

盗品を買取した時のまとめ

今回は出張買取で家に買取に行って騙されてしまったパターンのご紹介でしたが、当人の物かは判断し難く結果的に盗品を購入してしまいました。

リサイクルショップ側は手間もかかり一方的に損をしてしまうため、しっかり相手を見極める必要がありますが現実には中々難しいと思われます。

今回のリサイクルショップではお客様と会話の中でおかしな点が無いか判断しているようですが、各々のお店で色々な確認方法があるのではと思われます。

ご参考になればと。